社会福祉法人ますみ会 とまりの森こども園

園の概要

園名
社会福祉法人ますみ会
とまりの森こども園(保育所型認定こども園)
園長名
楠原雄大
設置認可
2020年4月
定員
160名(1号認定児 15名 2・3号認定児 145名)
対象年齢
0歳~就学前
開園時間
7:00~18:00(月~土)
延長保育 18:00~19:00(月~金)
短時間保育 8:30~16:30
1号認定児保育時間 8:30~16:30(月~土)
1号認定児預かり保育 7:00~8:30 16:30~19:00
休園日
日曜・祝日・年末年始
職員の状況

園長 1名 / 主幹教諭 2名 / 保育士 32名 / 調理員 6名 / 保育補助 4名 / 事務員 1名

クラス編成
0歳児1歳児2歳児幼児クラス(3.4.5歳児 異年齢保育)
ひよこぐみりすぐみうさぎぐみひまわりクラス・ばらクラス・さくらクラス・すみれクラス
給食の状況

全園児完全給食
地元の食材・安全な食材、調味料を使用。
アレルギーのあるお子様には除去食対応

送迎バス

なし

保育理念・目標

とまりの森こども園は、子どもたちにとって第二の家庭のような場所でありたいと願っています。
ただし、家庭的な雰囲気というだけではなく、人間として生きる力を獲得するための教育的な環境という意味も含んでいます。子どもは、人間として生きるための基本的な能力のほとんどを、乳幼児期の毎日の生活を通じて、周囲の大人や友達の行動を模倣したりしながら学び、成長していきます。生活の組み立て方や、大人の行動に秩序感と一貫性があれば、子どもは自分が生きていく社会の仕組みを理解し、人に対する信頼感を獲得しやすくなります。しかし、不規則な生活や不安定な人間関係は、子どもの社会適応力を育むことを難しくします。
どんな自分でも受け入れてくれる温かい人間関係と秩序のある生活、良い絵本や文化、優れた遊具に囲まれ、主体的で豊かな活動(遊び)ができる環境、そして毎日繰り返される生活の自然な流れの中で、子どもたちは無理なく大切なことを身につけていけるようになります。私たちは、より良い環境を提供し、一人ひとりの子どもの健全な成長と発達に目を向け、家庭を含めた子ども育ての支援を大切に考えています。

保育理念

  1. 子どもたちが園での生活を通して、一人の人間として生きていくために必要な力を育めるよう、日々の生活と主体的な遊びを最も大切な活動と捉え、子どもが生活に見通しを持てる環境を構築します。
  2. 子どもたちが家庭のように落ち着き、安心して過ごせる場所であることを大切にします。
  3. 子どもが大人に対して安心感と信頼感を持てるよう、一人ひとりに丁寧に寄り添い関わっていきます。
  4. 子どもにとっても、保護者にとっても、そしてここで働く保育者にとっても、幸せな時間となるような環境づくりに努めます。
  5. 保育者は保育の専門家としての自覚を持ち、常に知識と技術の向上に努め、専門性を高め続けます。

保育目標
保育を通して育てたい5つの力

  • 学習能力・コミュニケーション能力
    人の言葉を聞く力
  • 自己のコントロール
    集中して取り組む力
  • 社会性
    生活のルールを通して社会のルールを理解し守る力
  • 思いやり・優しさ・譲り合い・協力・我慢など
    良い人間関係を作る力
  • 優れた絵本や遊具、文化や自然との関りを通し
    豊かな感性を育む

以上の5つの力を卒園までの間、ひとり一人にしっかり身につくように保育をおこなっています。

保育の特色

0歳から6歳までの乳幼児期は、人間形成において極めて重要な時期だとされています。そこにおけるこども園の役割とは、園での生活を通して子どもたちがこれから生きていく為の“基礎となる力”を育てていく役割があると考えています。
また、家庭から離れて不安いっぱいの子どもたちにとって、こども園は特別な場所ではなく、毎日、起きている時間の大半を生活する第2の家庭のような場所であるべきだと考えています。
とまりの森こども園では、「生活」と「学び(遊び)」を通して保育目標に掲げている「5つの力」をひとり一人の子どもたちに育てています。

乳児クラスの保育(0歳・1歳・2歳)

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育児担当保育
乳児クラスでは年間を通じて、国が定める保育教諭の配置基準に沿って、決まった保育者(大人)が決まった子どもたちを毎日担当するという育児担当保育を行っています。0,1,2歳児の子どもたちにとっては自分のお世話(食事・排泄・午睡・衣服の着脱の介助など)をしてくれる大人との信頼関係が乳児期の成長発達にとても大切です。毎日、特定の大人にお世話されることによって子どもたちは安心でき、情緒が安定します。また特定の大人への愛着関係・信頼関係が芽生え、その関係の中でこども園での生活が落ち着き、安心して過ごすことができていきます。

園での一日は基本的に毎日同じ流れで生活を行っていきます。
保育室内の環境は、コーナー保育を行っており、基本的な構成は、食事スペース・排泄スペース(トイレやおむつ交換台)・遊びコーナー(積み木コーナー、絵本コーナー、ままごとコーナー、机上遊びコーナー)で構成されています。遊びのコーナーでは、毎日決まった場所に遊具や遊びの素材が配置してあり、子どもたちは自分で考え、選び、主体的に活動することができるようになっています。生活の部分では、食事の場所や午睡のベッドの位置も年間を通して決まっています。 “決まっている”ということで子どもたちは安心し落ち着いて生活することができるようになっていきます。秩序のある生活と主体的な遊びを通して2歳児の終わりまでに自分で生活できる力(食事・排泄・午睡)を育てていきます。

幼児クラスの保育(3・4・5歳)異年齢保育をしています。

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幼児期のクラスは異年齢でクラス構成されています。
子どもは子ども同士の繫がりの中で相手の気持ちを理解したり、自分の欲求を我慢したりする力などを自然に身につけていきます。しかし、少子化や核家族化といった社会情勢の変化の中で子どもたちが地域の中で遊ぶ姿が見られなくなり、子ども同士の関わり、繋がりが気薄になっています。そのために生じてくる人間関係の葛藤の少なさや人間関係の深まり、かつての子ども社会の持っていた遊びの伝承や、年上の者が年下の者をいたわったり、冒険に誘ったりすることも殆どなくなってしまいました。社会の変化によって失ったものはとても大きいものかもしれません。しかし、それらを少しでも保育を通して補えることができれば・・・と考えてきました。

とまりの森こども園では、泊保育園だった40年以上も前から異年齢中での育ちを大切に取り組んできました。異年齢保育では、年長の子どもたちがクラスのリーダーとなり遊びや生活する姿を見たり真似したりしながら、年中、年少の子どもたちの遊び・生活する力が育っていきます。その中で年長児は年下の子どもたちに対する優しさや思いやりの心が育っていきます。お家では長男・長女であっても、園では年下(弟妹役)になることもあるし、お家では末っ子であっても、園ではお兄ちゃんお姉ちゃんの立場に立つこともあります。そこでは子どもたち同士が刺激を与えたり受けたりしながら毎日の生活の中でより豊かな人間関係を築く姿が見られます。

専門的な環境構成

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とまりの森こども園では、子どもたちがこれから就学し、進学し、やがて社会に出ていく中で「生きる力」を身につけるために、乳幼児期に最も大切なのは「よく遊ぶこと」だと考えています。就学前の子どもにとって本当に必要なのは、思いきり遊ぶことです。子どもは、大人が何度言い聞かせても、無理に何かをやらせようとしても、興味がなかったり、心が動いていなければ、そのことを本当の意味で身につけるのは難しいと言われています。 だからこそ、私たちは豊かな遊びが保障された環境づくりを大切にしています。その中で子どもたちは、自ら考え、選び、興味や関心に応じて主体的に活動することで、本来持っている力を伸ばしていくことができるのです。

例えば

  • 友だちと仲良く遊ぶ力
  • 人の話を聞いたり、自分の思いを話す力
  • 集中する力
  • ルールを理解し守る力
  • 思いやりや協力などの良好な人間関係を築く力
  • 色・形・重さ・硬さ・柔らかさなど五感を通じて感じ取る力
  • 手や体を十分に動かす力

こうした力のすべては、「子ども自身が主体的に遊ぶ経験」を通して育まれていくものです。 子どもたちが「遊び」を通して獲得していく力は、これからの人生を生きていくうえでの土台になります。 大人がどれほど意欲的に子どもを育てようとしても、子ども自身に意欲がなければ、学びや成長にはつながりにくいものです。子どもが自分の力で、自分の意志で動き出すことこそが成長の原動力になります。 だからこそ、保育の専門家である私たちは、子どもたちの「遊びたい!」「やってみたい!」という気持ちが自然と湧き上がるような、魅力的な保育室や園庭の環境構成に日々努めています。

年間を通して菜園活動を実施しています

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2006年、泊保育園だった頃から年間を通しての菜園活動を始めました。 初めは土づくりからスタートし、春には苗植え、秋には種まきから、水やり、肥料やり、草取り、間引き、そして害虫の駆除など、たくさんのお世話をしながら、野菜が育つ過程を体験しています。
子どもたちは、普段何気なく口にしている食べ物がどのように育つのかを実際に目で見て、手で触れて、肌で感じながら学んでいます。野菜が育つということは、そこに命があり、その命を取り巻く自然の中にも多くの命があるということに気づく機会にもなっています。中でも、子どもたちが一番楽しみにしているのは、自分たちで育てた新鮮な野菜を収穫して食べること。「これ、おいしい!」と目を輝かせながら口にする姿には、普段野菜が苦手な子どもでも自分で育てた野菜は特別な存在だということが伝わってきます。

菜園活動を通して、子どもたちは食べ物を育てることの大変さや、自然との関わり、収穫の喜び、そして「食べる」ということのありがたさを感じ、学んでいます。乳幼児期という人としての土台を育てる大切な時期に、自然からたくさんのことを学ぶ体験は、子どもたちの心を豊かに育ててくれると私たちは信じています。自然の中で命とふれあい、仲間と一緒に体験を重ね、喜びを分かち合うこと。それが『生きる力』を育むことにつながると考えています。